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プロフィール
登録日: 2021年9月2日
記事 (268)
2025年11月16日 ∙ 2 分
死を見つめ、今を生きる
コヘレトの言葉 9章1-10節 生きている犬のほうが死んだ獅子より幸せである。 花材/ 野薔薇・かすみ草・教会に咲いたバラ 中世のある修道院では、「メメント・モリ カルぺ・ディエム」と挨拶を交わしました。それは、「死を覚え、その日一日の花を摘み、今を生きよ」という意味です。私たちの人生、思いがけず、災害や病気や事故に遭うかもしれません。もしも自分の死が10年後だったら、1年後なら、明日だとすれば、私たちは限られた日々をどのように生きるでしょうか。死を身近に覚える時、私たちは与えられた時をより真剣に、感謝して生きるようになるのです。 コヘレトが生きていた時代、イスラエルの民は大国の支配に苦しみ、公平と正義の見えない社会に空しさを覚えていました。それでも神は、虐げられた者たちを見捨てず、希望の未来を備えておられたのです。彼らは自由と自治を求めた戦いに勝利したのでした。 私たちには明日のことが分かりません。それでも神は、小さくされた者に目を留め、希望を託すのです。人生の幸せは、自分の満足を追い求めて得られるものではありません。自分と共に生きる存在との関わりの中で、生きる意味と幸い...
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2025年11月9日 ∙ 2 分
この世の不条理と、神の前の幸い
コヘレトの言葉 8章7-17節 しかし、私は知っている/神を畏れる人々には/神を畏れるからこそ幸せがあると。 花材/トベラ・ピ ンクッション・カスミ草 真面目に働く人が損をして、不正がまかり通るような出来事に心が痛むことがあります。「なぜ正しい人が苦しむのか」、「なぜ神は正義を執行しないのか」と、問わずにはいられない日もあるでしょう。それでも、悪が放置されて良いわけではなく、神が働いていないのでもありません。神の愛は今もあなたが立ち帰るように、忍耐しながら待ち望み祈っているのです。 ナチス・ドイツの政権下、ボンヘッファー牧師は声を上げます。「悪に対する沈黙は悪そのものだ。語らないことは語ることであり、行動しないことは行動することだ。」不正に対して沈黙するなら、弱い立場の人をさらに苦しめてしまいます。誰かがいじめられている時、もし黙って見過ごすならば、いじめに協力していることになるでしょう。語らないことを通して伝わる思いがあり、行動しないことを通して届けられるメッセージがあるのです。力で他者を支配していく社会では、より大きな力を前にして、不安と不信が広がっていきます。しかし、神...
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2025年11月2日 ∙ 2 分
義に過ぎず、悪に過ぎず
コヘレトの言葉 7章7-22節 あなたは義に過ぎてはならない。…どうして自ら滅びてよかろう。あなたは悪に過ぎてはならない。…あなたの時ではないのに、どうして死んでよかろう。 花材/誕生日のお花・紫陽花の葉っぱ・里芋の葉っぱ・日本コスモス 生きていると、理不尽な目に遭うこともあるでしょう。正直者が損をして、不正をする人が得をしているように見える場面もあります。また、置かれた環境や、過去の傷、人間関係のこじれによって、生き方が歪められてしまうことがあるかもしれません。現実に打ちのめされ、将来への希望を見失う時、私たちは過去にすがって「昔は良かった」と思いがちです。しかし、そのような考えは主の知恵ではありません。過去と他人を変えることはできず、今と自分だけが変えられるものだからです。過去の自分が精一杯生きてきた証である「今」を否定せずに、未来に繋がる一歩を踏み出しましょう。 幸いな日には主にある喜びを味わい、不幸な日には主への畏れを覚えましょう。私たちは将来が分かり得ないからこそ、謙虚さが育まれます。もしも自分の正しさに固執するならば、周囲の人々は離れて、やがて誰にも言葉が届かなく...
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杉本拓哉牧師
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