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我、汝の翼の陰に入りて喜ぶ
詩編63編1-12節

今日の六三編は、これまでとは異なる場面から生まれた詩です。一節の表題「ダビデがユダの荒れ野にいたとき」とは、王となった後、実の子に背かれ、エルサレムを追われて荒野を逃げ惑った出来事を指します。サムエル記下一五章三〇節、頭を覆い、はだしで泣きながらオリーブ山を登っていくダビデの姿。ダビデは、王としての権威も父としての愛情も、両方を一度に失いました。家族の間で起こる断絶や裏切りに苦しんだことのある私たちすべてにとって、決して他人事ではありません。
その中でダビデは、「わたしの魂はあなたを渇き求めます」と告白します。この渇きは身体的な渇きだけでなく、信頼していた息子に裏切られ、味方だと思っていた者たちが去っていく、孤独と絶望の中で、ダビデの魂そのものが渇いているのです。
しかし、詩編の後半でダビデは「あなたの翼の陰で私は喜び歌います。私の魂はあなたに付き従い、あなたの右の御手で私を支えてくださいます」と歌います。神の守りの中で喜び、神に従い、その歩みを神ご自身が支えてくださるという三つのことが結び合わされて語られています。
ダビデはこの後もオリーブ山を泣きながら歩きます。状況は変わらなくても支えられて歩くことができる。イエスは私たちの「翼の陰」となってくださいます。
広島教会 播磨聡牧師
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