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イエスに学ぶ ―政治と宗教―
更新日:11月20日
マタイによる福音書 22章15-22節
すると、イエスは言われた。「では、皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい。」
「政教分離」とは、政治と宗教が相互に介入しないルールのことです。もし国が一つの宗教を選び取った場合、それ以外の宗教は不利益を被ることでしょう。選ばれた宗教においても問題を生じることがあります。江戸時代では幕府が仏教を推進し、キリスト教を弾圧し、寺社勢力に政治権力が介入しました。過去から教訓を得て、憲法第二十条では、信教の自由と政教分離について定められています。誤解が生じやすいですが、宗教者が政治に無関心でいることではありません。聖書の中には、為政者のために執り成し祈りつつ、王や国が間違った道を歩む時には「否」を突きつける、預言者達の姿が描かれています。
イエスは、政治的にも宗教的にも目を付けられていました。そして罠にかけられます。「皇帝に税金を納めるのは、律法に適っていますか。」もしイエスが適っていると言えば宗教者から批判され、適っていないと言えば政治家から反逆者と扱われる。どちらを答えても、他方から否定される罠でした。イエスは答えます。「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい。」あなたは何の支配下にありますか。最終的にどこへ帰るのでしょうか。
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