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あなたにとっての王様は

そこで、ピラトは、十字架につけるために、イエスを彼らに引き渡した。
ヨハネによる福音書 19 章 1-16a 節


木蓮
木蓮

 「自分たちが生き延びるために、イエスを殺害するしかない」このように意思決定した祭司長たちは、イエスを捕らえます。そして民衆を巻き込んだ群集心理(衝動性・暴力性・自己抑制の喪失)の中、強行的に十字架刑を訴え出ました。総督ピラトは、ローマ法に則ってイエスを取り調べますが、罪を見出すことはできません。そこでユダヤ人指導者たちの顔を立て、鞭打ち刑にしたのです。先端に金属片や動物の骨が括りつけられた鞭により、イエスの肉体は引き裂かれ、血が流れます。さらに兵士たちは、イエスに茨の冠と紫の服を着せて、まるで王様のように装いつつ侮辱しました。それでも狂気に満ちたユダヤ人たちは十字架刑を求め続け、脅しに屈したピラトは最終的にイエスを引き渡したのです。

 イエスは不当な裁判結果にもかかわらず、黙って判決を受け入れます。なぜ反論しないのでしょう。偶然にもそれは過越祭の準備の日、贖いの供え物である小羊が屠られる日でした。洗礼者ヨハネはイエスを見た時に、「見よ、世の罪を取り除く神の小羊だ」(ヨハネ 1:29)と語ります。多くの人々の罪の贖いとして、神の子イエスは十字架へと向かって行ったのです。


音声メッセージ

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