ルカによる福音書 1章26-38節
「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」
みなさんはご両親が何歳の時に産まれましたか。現代の日本において、第1子の平均出産年齢は30歳といわれています。この数値は寿命にも関連し、時代によって推移してきました。2000年前のイスラエルにおける平均結婚年齢は、女性が13歳頃、男性が18歳頃だったそうです。加えて1年間程の婚約期間が設けられていました。少女のマリアが天使から、イエス誕生の知らせを聞いたのはおそらく10代前半、ヨセフとの婚約期間中のことでした。
ヨセフにとっては、婚約者が自分の知らないところで妊娠したことになります。マリアは浮気を疑われ、裁かれることもありえました。家族から白い眼で見られたかもしれません。田舎町の噂話になったことでしょう。イエスは、何の問題もない家庭に産まれたのではありませんでした。年若いマリアとヨセフが、信じて受け入れるという奇跡的な出来事の中、イエスは誕生します。現代においても、イエスと出会い、主を信じるという、奇跡的な出来事が起こされています。そして今日も、主を受け入れる心の内にイエスは来られ、主の祝福に満たされ、誕生の喜びが分かち合われていくのです。
音声メッセージ
ルカによる福音書 1章1-25節
天使は言った。「恐れることはない。ザカリア、あなたの願いは聞き入れられた。」
アドベント、それは新しい時代の到来を意味します。この変化形がアドベンチャー、冒険や予期せぬ出来事となります。イエス・キリストの降誕こそ新しい時代の到来として、クリスマスのお祝いが始まりました。西暦の始まりもイエスに由来します。神様が人として、この地上に来られることは冒険だったことでしょう。それと同時に人々にとっても予期せぬ出来事となりました。
みなさんはどれくらいの期間、待つことが出来るでしょうか。イスラエルの民はローマの支配に苦しみながら、聖書に預言されている救い主の誕生を待ち望みました。旧約最後の預言者から約400年後、主の道を備える洗礼者ヨハネが誕生します。両親は子どもを望みましたが、なかなか与えられません。ヨハネの誕生は、両親が老年になった時のことでした。私たちも、祈っているのに与えられないという悩みを味わうかもしれません。それでも主は祈りを聞かれています。憐み深い主は、老夫婦の祈りを覚えてくださいました。信仰深い夫婦でさえ諦めてしまっていたその時に、予期せぬ出来事が天からやってきたのです。主の栄光は、主の時に、主によって成し遂げられました。
音声メッセージ