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主に感謝をささげよう
更新日:11月20日
詩編 111編1-10節
ハレルヤ。わたしは心を尽くして主に感謝をささげる
漫画や小説において、仲間の誰かが敵に囚われてしまった時、残されたメンバーは全力で助けに向かうことでしょう。もしも自分がピンチに陥っても、助けてくれる仲間がいるという信頼は、安心感に繋がります。だからこそ仲間が捕まれば自分も痛み、仲間が助かれば自分も解放されたように喜びます。聖書が描く共同体の価値観も似た部分があります。
イスラエルの人々は昔、エジプトの国で奴隷だった時代がありました。そのような状況から、主が救い出してくださった。それが『出エジプト記』です。この詩編の作者は、それから約800年後、バビロン捕囚から解放された時代に生きていました。その経験の中で、自分達の身に起こった救いの御業と、出エジプト記の救いの御業とを重ね合わせるようになりました。聖書の物語が、今を生きる自分達の出来事となっていったのです。そして受け取った恵みと喜びを、主への感謝として、心を尽くして告白しています。自分達が今、生かされているのは自分達の力ではなく、神様の恵みである。それは自己中心の価値観から、神中心の価値観へと変えられた驚くべき御業です。主を大切に、お互いを大切に、共に生かされていくように招かれているのです。
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