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執筆者の写真杉本拓哉牧師

私のために隣人のために

更新日:2024年11月24日


ルカによる福音書 4章31-44節
「ほかの町にも神の国の福音を告げ知らせなければならない。わたしはそのために遣わされたのだ。」

花材/ブライダルベール・椿
花材/ブライダルベール・椿

 世界中で分断が起こっています。国・民族・宗教・政治・世代・経済など、挙げればきりがありません。争いの理由の一つに、自分や自分達さえ良ければというエゴイズムがあります。自己中心的な正しさに固執し、隣人の痛みに対する想像力が欠けていってしまった結果、分断は広まってきたと思うのです。行きつく先には、争いが待っています。中村哲氏は「平和には戦争以上の力があり、平和には戦争以上の忍耐と努力がいる」と語ります。違う者同士が共に生きるのはチャレンジです。理解し合えない部分を抱えつつも、お互いを尊重し合うことに他ならないからです。

 イエスは自分自身を閉ざすことなく、開かれていました。礼拝所の中でもトラブルを巻き起こす人に関わり、悪霊を追い出します。感染リスクを抱えながらも、高熱で苦しむ人に寄り添い、回復を与えます。噂を聞きつけ、集ってきた病人たち一人一人にイエスは手を置いて癒します。人々はそのようなイエスを別の所に行かないよう囲い込もうとするのです。しかしイエスは、神の国の福音を告げ知らせるため出かけて行きます。分断を繋ぎ合わせ、他者へと開かれていくその場所で、イエスは今日も働いておられるのです。


音声メッセージ

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