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手引き
更新日:11月20日
使徒言行録 8章26-40節
宦官は、「手引きしてくれる人がなければ、どうして分かりましょう」と言い、馬車に乗ってそばに座るようにフィリポに頼んだ。
幼い頃、保護者に手を引かれて歩いた思い出があるかもしれません。新入社員として働き始めた時、先輩がやり方を示してくれたでしょう。新しい趣味を始めるにあたって、先達者に教えを乞うこともあります。ギリシャ語における「手引き」とは「道案内をする」とも訳すことのできる言葉です。
エチオピアの宦官が、エルサレムの神殿で礼拝をささげるために遠くからやってきます。社会的地位があり、経済的にも豊かでしたが、その心の奥底には痛みと悲しみを抱えていました。ようやく神殿にたどり着いても、入れる場所には制限があり、宦官は会衆として認められないという規則もありました。拒絶されたような寂しい帰り道、神様への飢え渇きをもって聖書を読む中で、まるで自分の事が書かれていると思える箇所が目に留まります。説き明かしてくれる存在を求めた所、主によって遣わされたフィリポとの出会いがありました。フィリポは、聖書に預言され、苦しみを担われた救い主を伝えます。宦官の痛みや悲しみを知っておられる、イエスへと道案内をします。その背後ではイエス・キリストご自身が、宦官の祈りを聞き、その手を引いて命の道へと導いてくださっているのです。
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