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神の国とイエス・キリストを
更新日:11月12日
使徒言行録 28 章 16-31 節
『この民の心は鈍り、耳は遠くなり、目は閉じてしまった。』
大切なことを伝えても届かないことがあります。心を込めた言葉であっても、会話のスタンスが説得であれば拒絶される可能性が増すでしょう。相手の側では、自分で納得して選んだという感覚が乏しくなり、押し付けられたと思うからです。もしもご近所さんにスーパーの特売品を紹介したら、喜びが分かち合われるかもしれません。もしも子どもに食事をするように促しても、席に着かないかもしれません。相手の主体性が重要となります。
パウロはユダヤ教の人々に福音を宣べ伝えて説得しますが、届く人と受け入れない人が出てきます。その状況を旧約聖書から引用して「心が鈍くなっている」と表現します。原文では「心が肥えて太っている」という意味が含まれます。満腹では食欲が湧きません。神様に対する飢え渇きがなければ、主を求める心に繋がらないのです。気持ちが変わるには時間が必要でしょうし、美味しそうに食べる隣人がきっかけとなるかもしれません。教会ではこれを証と呼びます。証ではそれぞれの出来事を通して、主にある喜びを味わい伝えます。聖霊なる神様によって一人ひとりは用いられ、世界中に主の福音が分かち合われ、届けられていくのです。
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