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執筆者の写真杉本拓哉牧師

再出発

更新日:11月20日

使徒言行録 20 章 1-16 節
「騒ぐな。まだ生きている。」

花材/ 黄梅・ゼラニウム・シャガ
花材/ 黄梅・ゼラニウム・シャガ

 旅は出会いと別れが重なり合う、特別なひと時です。数日で次の町に向かうこともあれば、年単位で留まることもあるでしょう。胸の内をさらけ出し、大切にしているものを響き合わせれば、得難い出会いとなるかもしれません。そして豊かな出会いの背後には、別離の悲しみが待っています。

 パウロは旅をしながら、主のみ言葉を分かち合います。一週間の滞在となったトロアス教会、その最終日に悲しい事故が起こりました。夜遅くまで続いた集会において、三階の窓辺に座っていた青年が落下してしまったのです。青年の体を抱きながら、聖霊なる神様はパウロを通して、命の言葉を語ります。それはイエス・キリストが罪と死から勝利なされたイースターの喜びに重なります。死から命への転換、主の栄光が彼の上に現されたのです。私たちの目には、心身ともに命を失っているようにしか見えません。それでも主なる神様は諦めず、命を見出されます。身体には安息を、心には励ましを、燃えるような霊の火を、主にある命を分かち合ってくださるのです。命を失っていた人に、命が与えられる。それは本人のみならず共同体の慰めとなります。そして新しい命の交わりの中、再び一週間の旅路へと送り出されていくのです。


音声メッセージ

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